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MUSE設立趣意書


こんにちは。MUSE代表の笠置です!


今日は、私たちがなぜMUSEという会社を立ち上げたのか、そして何を目指し、どうやってそれを実現しようとしているのかについて、お話ししたいと思います。


MUSEは、2022年に設立されたロボティクス企業です。私たちは、ロボットを単なる省人化のための道具とは考えていません。それは「人の仕事を奪うもの」ではなく、人や社会にとって長期的に有益な存在であるべきだと考えています。


人が本来の力を発揮すべき仕事に集中できるようにするために、ロボットには、人間の手を煩わせずとも遂行可能な業務を担ってもらう。そうした役割分担によって、より豊かな社会や働き方の実現に貢献することが、私たちの目指す未来です。


この記事では、MUSE設立時に私自身が記した「設立趣意書」を、そのままのかたちでご紹介します。私たちがなぜこの領域に挑み、どのような未来を信じているのか。その原点にある思想を、ぜひ感じていただければ幸いです。


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設立趣意書



2022年4月20日、株式会社MUSEを設立しました。

事業運営において重要なことは、その組織が向かうべき目的、即ち最終到達地点をもとに逆算で計画やマイルストーンを設定することです。

その意味で、この会社の目的が今後の私たちの判断の拠り所となるべく、ここに記します。


昨今の経済・社会情勢を振り返ると、過去2年超に亘るコロナ禍を始め社会的・政治的混乱、及びそれに伴う生活様式の変化と、世界は将来に向けて大きく変革を求められています。

それに伴い、さらなる技術革新やイノベーションが社会に貢献できる余地はますます大きくなるでしょう。


そのような中、日本はバブル前の経済発展から、「失われた20年」と言われるように、経済は長期間にわたって成長を止めており、世界でのプレゼンスの欠如、新産業の創出が行われておりません。


日本はモノづくりでの長年にわたる実績と技術的土壌を持つ、類まれな基礎を持つ国だと考えます。

その点、ロボティクスはモノづくりと制御や認識技術を中心としたソフトウェア技術の融合が求められる技術領域であり、日本が今後世界で復権するために非常に重要な位置づけであると感じています。

MUSEは、そのパイオニアとなる存在としたいと考えます。


ロボットはそれ自体に価値があるというよりも、その背景にある様々な要素技術(自律移動、AI、アーム、認識、など)を複合的に組み合わせることで、従来の機械では不可能な人間の作業を代替することに大きな潜在性や付加価値があると考えます。

それは、今後先進国を中心に益々進展する少子高齢化や労働力不足を解決するための手段として、普遍的かつ永続的な価値を提供するものです。


一方、ロボットは単なる省人化のためのツールであってはなりません。

それを目的とすると、自身の仕事を奪う存在、又は所得格差を助長する存在として人々に複雑な心境を与えることになるでしょう。


長期的には、人々や社会にとって有益な存在となるようにする必要があります。

私たちのロボットは、現在の産業に存在する、人間が行う必要の無い、単調で、退屈で、危険な作業を代替することによって、人々が本来行うべきである創造的、生産的な仕事にシフトさせる媒介であるべきだと考えます。

人々はロボットの存在によって、自分にしかできない仕事に就き、一方ロボットも人間の持つ機能を取り入れることによって、より広い範囲での作業性を手に入れます。

その点、人とロボットは相互作用を持つ存在だと言えます。

MUSEという社名は、ロボットで人や社会をインスパイアする象徴として、ギリシャ神話上の女神に由来します。

MUSEによって人々は音楽や芸術など、人々をより豊かにする能力を身に着けることができます。

私たちが提供するロボットは人々からそのように認知され、愛される存在となることを願います。


MUSEは洗練されたロボットを製品として開発することを目的とし、第一にそれがどのように対象となる作業の代替につながるかが開発の起点となります。

その結果として、どのような機能性、性能が必要か定義され、それを提供する価格が決定されます。


製品の種類は最小限に厳選され、また開発するチームも卓越した技能をもった少数精鋭のエンジニアにより行われます。

製品は限りなく汎用化されており、ユーザーは最低限のステップでいとも簡単に製品をつかいこなすことができます。

製品はできる限り小さく、また最小限の部品点数により構成されており、それが原価を抑え、品質を確保し、サポートを容易にすることに貢献します。


製品は私たちにとっての創作物であり、それに触れた人に多少のアート、そして私たちのアイデンティティを感じさせるものが良いものだと信じています。

一方で、ロボットがそれ自体主張せず、人間に従属的で周囲の環境に馴染むことも、ロボットが特定の業務に浸透するうえで重要です。


製品の販売は従来の伝統的な営業手法と一線を画すように、対面提案を極力排し、インターネットを通じたプロモーションと取引により一気呵成に製品が流れる仕組みを構築します。

また、付加価値を生まない二次商流は行わず、原則として直販体制を構築することによって高い利益率を保持します。

また、製品が導入されることよりも、それによって顧客が長期間に亘り継続的に価値を享受している状態を作り出しているかどうかに対して関心を持ち、その対価を得られる仕組みを採用します。


今後日本を主要な市場として捉えることは、可能性を大きく制約することになります。

MUSEはグローバル、特に人件費の高騰が顕著な先進国を主要な市場として製品開発、ビジネスモデルの構築、またそれを実現する組織文化の醸成を行います。


組織は極めてフラットに、肩書や在籍期間を問わず自由な発言が認められる風土を醸成し、率直な議論が行われるようにします。

性別、国籍、年齢など様々なバックグラウンドを持つ個人が集まる多様性をもった組織作りを志向し、所属するすべての人々が自分らしさを十分に発揮できるようにします。

メンバーは、チームとしての目的の達成を最優先に位置づけ、“協調性”や“チームワーク”を最上の美徳と考えています。

一方、成果を実現するための個人の創意工夫とアイデアは最大限尊重され、その対価となる報酬と常に明確に関連するように評価制度が構築されます。


計画は常に10年単位の長期的な到達点から逆算するように1年、3年、5年の短期・中期計画が策定され、それらは全て財務的な数値の裏付けをもって決定されます。

私たちは、会社の存在目的と同程度に財務的成果を重視します。

規模のみを追い求めず、少数精鋭の人員で高い成長性と収益性を維持し、余剰利益の一定程度が健全なかたちでメンバーに分配されます。

それによって、業界水準を上回る給与水準を確保し、常に優秀な人々を引き寄せるサイクルを作ります。


私たちは個々の判断や行動よりも、その背景にある明瞭かつ簡潔なコンセプトを重視します。


コンセプトによって、私たちはその対象の仕組みや優位性などを分かりやすく共有し、その成果を定義することを容易にします。


MUSEは、当初の主要事業として小売店舗向けの自律移動ロボットを展開しますが、将来的には足(自律移動)だけでなく、目(画像)、頭(AI)、手(アーム)、耳(音声)などの様々なロボットの要素技術を順次取り込みます。

なぜなら、ロボットで可能な作業の幅を広げるためには、人間の有する機能を一つのロボットに対し複合的に取り入れることが効果的であるためです。


私たちはそれぞれの要素技術に対して深く専門的である必要はありませんが、それらの特徴や仕組みをよく理解し、製品やサービスとして統合することを最もよく出来るような存在である必要があります。


私たちはまだ何も持っておらず、ゼロからのスタートとなります。

ただし、目指すべき方向性が正しいこと、そしてそれを私たちの日々のたゆまぬ努力とコミットメントのみが解消できるということを確信しています。



2022年5月9日 

株式会社MUSE 

代表取締役社長 笠置泰孝





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​株式会社MUSE(ミューズ)|小売店舗向けロボット

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