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ラスベガスで感じた、アメリカ小売の“今”

 - Groceryshop 2025 出展とピッチ大会優勝を終えて -



こんにちは、MUSEで米国事業開発を担当している百井です。今回は、先日MUSEが出展した、世界最大級の小売テック展示会 「Groceryshop 2025」 の様子についてリポートしたいと思います。米国の最新の小売業界トレンド、ロボット企業・日本企業としては初となるピッチ大会での優勝、そしてアメリカ進出に向けたMUSEの挑戦の裏側をお伝えします。


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そもそもGroceryshopとは?


Groceryshopは、米国・ラスベガスで毎年開催される小売・消費財業界最大級のテックカンファレンスです。

調査機関の発表によれば、今年のイベントには世界50か国以上から5,000人以上の参加者が集まり、セミナー等イベントの登壇者は150名以上にのぼったそうです。

今年のGroceryshopでは、世界中の小売・消費財業界のリーダーたちが集まり、小売のこれから10年”を見据えた幅広いテーマで議論が交わされました。

議題は、消費者行動の変化に始まり、AIや店舗業務のオートメーション、小売メディアネットワークによる新たな収益化、オムニチャネル時代の店舗の再定義、そして組織や人材・カルチャー変革まで。

テクノロジーだけでなく、店舗運営や人の意識までを含めた、小売の進化の方向性が多角的に語られる場となっていました。


会場はラスベガスのMandalay Bayホテル。

各社の展示ブースのほか、事前にマッチした企業と15分話せる個別商談、ピッチイベント、朝夜のネットワーキングなど、1日中どこにいても誰かと出会い、話せる場が用意されていました。



当社の出展の目的


MUSEとしては今回が初出展。

目的は大きく3つありました。


  1. アメリカ市場での認知拡大 

     ロボティクス企業として現地での存在感を高めるため。

  2. PoC(実証実験)パートナーとの接点づくり

      特に米国小売企業との協業機会を探るため。

  3. 米国の小売トレンドを現場でつかむこと 

     AIや自動化がどのように実装されているか、肌で理解するため。


MUSEは、スタートアップ企業向けの「Start-Up Experience」エリアに出展しました。

壁紙や大型ポスターなどの設置が無い簡素なブースでしたが、初挑戦としてはちょうどよく、「まず現地に立ってみる」ことを重視しました。


展示の様子。横のスペースでロボットを走らせると参加者の方々が足を止めてくれました。
展示の様子。横のスペースでロボットを走らせると参加者の方々が足を止めてくれました。

最新の米国小売業界トピック


展示や商談の合間に、チームで分担して多くのセミナーに参加しました。

印象的だったのは、AI導入がもはや「実証段階」ではなく「本格導入フェーズ」に入っているという点。


さらに多くのセッションで話題になっていたのが、テクノロジー導入を支える組織や文化の変革です。

「AI活用を成功させるのは技術ではなく、人と組織」という言葉が印象に残りました。日本の小売業界でも、一部の企業では既に話題に上がっているトピックかと思います。


小売業界のイノベーションと企業の変革についてのセミナー
小売業界のイノベーションと企業の変革についてのセミナー

商談とピッチの結果、メディアカバレッジ


Groceryshop独自のマッチングシステムを通じて、事前に約20社の小売・テック企業とマッチしていたので、開催期間中に各社と15分の商談を実施しました。

普段日本からは中々接点を作ることができないアメリカ大手小売企業の方々とも直接話すことができ、非常に刺激的でした。

誰もが知っている大手企業の店舗運営部門の役員級の方々やCTOなど、多くの意思決定者が参加していたのが印象的でした。


事前に決まっているテーブル番号を探して、15分毎に移動して商談するスタイル
事前に決まっているテーブル番号を探して、15分毎に移動して商談するスタイル

また、イベント中にはスタートアップ向けのピッチ大会「Shark Reef Startup Pitch」にも参加しました。

合計12社が登壇し、「Enhancing Shopping Experiences(買い物体験の向上)」と「Productivity and Efficiency Unlocks(業務生産性の向上)」の2つのテーマに分かれ発表しました。

当社は代表の笠置が業務生産性の向上のテーマで登壇しました。

結果、なんと審査員賞(Judge Award)で優勝しました!

後から知ったのですが、ロボット企業としても、日本企業としても初の優勝とのことです。

笠置は前日時差ボケとピッチ前日の若干の興奮もありほぼ一睡もできなかったとのこですが、本番ではアメリカの企業に混ざってしっかりと結果を出していました。


一次選考は3分間のプレゼンテーション
一次選考は3分間のプレゼンテーション
一時選考に通過した企業は、二次選考でジャッジ4名から公開質問セッション
一時選考に通過した企業は、二次選考でジャッジ4名から公開質問セッション
見事優勝!
見事優勝!

後日、本ピッチイベントの運営も行っていた調査会社、Coresight Research社のレポートや、業界紙 Automated Warehouse Onlineの記事「AIとロボティクスが小売の生産性を大きく変える」に今後の小売業界のAI、店舗運営自動化のトレンドと共にMUSEが紹介されました。



準備の裏側、苦労


出展準備は、かなり手探りの中で進みました。

夏前頃から、今年出展するならどの展示会が最も効果的なのかのリサーチから始まり、出展ブース契約、Groceryshopウェブシステムの各種情報登録、個別商談設定、資料作成など。商談設定では、合計で200件近くの商談希望の連絡を送りました。


ピッチ資料の英語調整や運営側との深夜早朝の事前のオンラインリハーサル、営業資料の磨き上げ、ネットワーキングイベント用のエレベーターピッチの準備など、直前まで準備を行いました。

MUSEの米国現地メンバーも巻き込んでチーム全員で少しずつ形にしていった数ヶ月だったと思います。


開催期間中は毎日朝7時から朝食ネットワーキングイベントへの参加、昼は会場内のバーでカジュアルな交流、夜はプールサイドのライブパーティーと、まさに“アメリカ式”の4日間。

体力的にはきつかったですが、どこにいても学びがあり、出会いがある。そんな濃密な時間でした。

ちなみに、イベント期間中は多くの無料の食事が振る舞われ、円安と物価高の中ではめちゃくちゃありがたかったです(笑)。


ビーチパーティーの様子
ビーチパーティーの様子

今後


今回の出展で、改めて今後AIとロボティクスが小売業界を変えて行くという潮流の再認識ができ、更に「MUSEのプロダクトは世界でも通用する」という手応えを得ました。

もちろんアメリカ市場は簡単ではありませんが、地道に接点を増やし、関係を築いていくことが何より大事だと感じています。

これからも現場での対話を重ねながら、アメリカでのPoC・本格導入に向けて前進していきます。

そして次にGroceryshopを訪れるときには、「MUSE、知ってるよ」と言ってもらえるような存在になれたらと思っています。



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ロボット開発のエンジニア、国内外の事業開発等のビジネス職など、さまざまなポジションで積極採用中です!

私たちのビジョンに共感し、「ゼロから未来をつくる挑戦」に興味を持ってくださった方、ぜひお気軽にご応募ください。

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​株式会社MUSE(ミューズ)|小売店舗向けロボット

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