混沌としたリアルなデータの世界をナビゲートする:MUSEのビジョンAIエンジニア、ニハリカの経験
- 2月26日
- 読了時間: 6分
― Vision AI Engineer のリアル ―
アジェンダ
– MUSEのコンピュータービジョンエンジニアはどのような仕事をしているか教えてください
こんにちは。MUSEでComputer Vision / AI Engineerを務めているニハリカです。私のキャリアは、大学時代のサマーインターンとしての参加から始まり、その後大学卒業までのパートタイムを経て、現在はインドからフルタイムのリモート勤務という形で働いています。
普段周囲から仕事は何をしているのかと聞かれて「小売向けのロボットをつくっています」と答えると、多くの場合「じゃあロボットをつくっているんですね」と言われます。でも、実際は少し違います。ロボットの開発は、一人や一つのチームで完結するものではありません。優秀なメカニカルエンジニアやロボティクスエンジニアたちの総合力によって成り立っています。
私の役割は、そのロボットに「目」を与えることです。
ビジョン技術は、ロボットが周囲の世界を認識し、理解するための知能を担います。MUSEのロボット「Armo」は多機能であり、私はその機能の一つである、撮影ユニットが取得した画像をもとにさまざまな開発を行っています。
具体的には、自動画像解析、物体検出、分類モデルの構築、画像からの重要データ抽出などを通じて、お客様が在庫状況を把握し、具体的なアクションにつなげられるインサイトを提供しています。

– 日々の仕事は、モデルを学習させて精度を上げることですか?
一般的なイメージとは異なり、ビジョンエンジニアの日常は、単にモデルを学習させて精度指標を改善することではありません。実際には、もっと深いところにあります。
私たちの仕事は、いわば“探偵”のようなものです。
なぜあるモデルは他より優れているのか。
なぜ特定のアプローチはうまく機能するのか。
なぜ別の方法は完全に破綻するのか。
その理由を突き止めることが本質です。
私はこれまで、堅牢な物体検出システムの構築から異常検知モデルの設計まで、さまざまなビジョン課題に取り組んできました。同時に、ハードウェア制約とのバランスを取りながら、リアルタイム運用に耐えうる最適化も行っています。
しかし、小売棚の画像は決して理想的ではありません。商品は入れ替わり、パッケージは頻繁に変わり、店舗ごとに照明条件は異なり、棚は必ずしもきれいに整列していません。
クリーンな検証データで高い精度を出せたモデルが、わずかなドメインシフトによって本番環境では静かに失敗することもあります。本当の挑戦は、そこから始まります。
失敗事例の分析、アノテーションノイズの管理、クラス不均衡への対応、データセットの精緻化、前処理パイプラインの改善、汎化性能の向上、そして異なる店舗や環境条件下でも安定して動作する仕組みづくり。
多くの場合、課題は「動くモデルを作ること」ではなく、「制御された環境の外でも、継続して安定して動き続けるモデルを作ること」にあります。
– MUSEでのリモート勤務はどうですか?
そもそもスタートアップ企業でのリモートワークは、成熟した大企業とはまったく異なる体験です。
大企業では役割が明確に定義されていることが多いですが、スタートアップでは境界はより流動的で、一つの職務記述に縛られることはありません。
MUSEでは常に高速で改善を繰り返しています。ある日はモデルを学習し、翌日はデータパイプラインをデバッグし、失敗分析を行い、プロダクト改善のアイデアを議論しているかもしれません。
その柔軟さこそが、難しさであり、同時に大きなやりがいでもあります。
MUSEではプロジェクトのオーナーシップが与えられ、大きな裁量のもとで仕事を任されます。創造性は歓迎されるだけでなく、不可欠です。
私たちは常に、お客様の業務負担をどう軽減できるかを考え続けています。
世界各地にエンジニアが分散しているにもかかわらず、チームは非常に協力的です。情熱的で経験豊富なメンバーと共に働き、知見を惜しみなく共有してもらえる環境は、キャリアの初期段階にいる私にとって非常に貴重な経験になっています。
– 業界での仕事は、大学時代のプロジェクトとはどう違いますか?
大学では、きれいに整備された標準的な画像データセットを使い、基本的な分類や検出を行うことが多いでしょう。データを取得し、モデルを学習させ、完了。
しかし、現実のデータはまったく違います。実世界のデータは、ノイズが多く、不安定で、予測不能です。照明や環境のわずかな変化でさえ、モデルは簡単に失敗します。
業界での仕事は、ただモデルを学習させることではなく、その内部で何が起きているのかを理解することに重きがあります。
MUSEでは、私はエンジニアであると同時に研究者でもあると考えています。私たちが取り組むのは、一般的ではない、極めて具体的な課題です。そこにはコンピュータビジョンの可能性の広がりが詰まっています。
私自身の役割を表現するなら「開発志向の研究」。学習曲線はかなり急で大変なこともありますが、その分得られる知識は計り知れません。

– ビジョンチームに加わるなら、何を期待すべきでしょうか?
Computer Vision / AI Engineerとして参加を考えている方へ。
私自身の経験から言えば、インターン初日から現在に至るまで、MUSEのコアバリューには何度も驚かされてきました。提案したアイデアは、いつも前向きに受け止めてもらえました。
スタートアップの環境はスピードが速いため、学び続ける意欲と未知へのワクワク感が必要です。初日からすべてを知っている必要はありません。私たちが重視するのは、学ぶ姿勢と難しい課題を解決する創造力です。
OpenCVや多数の事前学習モデルなど、強力なツールは揃っています。しかし、それらをどう活用するかを決めるのはエンジニアの創造性です。
MUSEではインターンは単純作業をするわけではありません。
Armoのビジョンシステムに直接関わり、画像ベースのナビゲーションや物体検出のエンドツーエンド自動学習パイプラインの構築に取り組みます。
その成果は本番環境に組み込まれ、実際にお客様の現場で活用されます。
確かに、スピード感のあるスタートアップでのリモートワークには課題もあります。それでも、強力なサポート体制のもとでそれらは乗り越えられますし、そこで得られる学びは一生ものです。
– 現在、ビジョンチームでは採用は行っていますか?
MUSEでは現在、インターンおよびフルタイムのポジションを積極的に募集しています。Vision、LLM、AIに関わる非常に興味深いプロジェクトが多数進行予定です。
今後は、ビジョンシステムと言語モデルのより深い統合、スケーラブルな自動学習パイプラインの構築、多様な小売環境でのロバスト性向上などに取り組みます。これらは研究とプロダクションエンジニアリングの交差点にある課題です。
本番環境で稼働するコンピュータビジョンシステムに携わり、エンドツーエンドで機能のオーナーシップを持ち、自分のモデルが実際の店舗で動くロボットに搭載される。
そんな環境で挑戦したい方からのご応募をお待ちしています。
応募はこちらから:


