AI vs ジュニア開発者
- 3月23日
- 読了時間: 5分
更新日:3月31日
― AIは若手エンジニアのキャリアをどう変えるのか ―
本記事では、AIの進化が加速する中で、若手エンジニアのキャリアがどのように変わっていくのかについて、AI時代にキャリアをスタートした当社のエンジニアに話を聞きました。
プロフィール
– まずは自己紹介と、MUSEに入社した経緯を教えてください。
ダニエレです。イタリア出身の24歳で、現在はMUSEでロボットソフトウェアエンジニアとして働いています。2024年10月にミラノ大学でコンピュータサイエンスの学位を取得しました。
卒業後は海外での経験を積みたいと考えていたところ、MUSEと出会い、2025年春に3か月間のインターンシップに参加しました。
インターンでは、ロボットに低消費電力モードを導入できるかの検証と、実現可能な場合の実装を担当しました。最終的にはデモの開発まで行い、稼働中のバッテリー持続時間を約25%、待機状態では約45%向上させることができました。
この経験を通じて、ロボティクス全体への理解も深まりました。自己位置推定や制御、クラウド通信といった主要なサブシステムの扱いから、デバッグやトラブルシューティングのためのツールの活用まで、幅広く学ぶことができました。
インターン終了後に正式なオファーをいただき、東京に拠点を移してMUSEでキャリアをスタートしました。ロボティクス分野でスキルを磨き、より多くの知識を吸収していきたいと考えています。

AI時代にキャリアをスタートするということ
– ダニエレさんの学生時代は、AI、特にChatGPTなどLLMの登場以前と以後に分けられると思います。この大きな変化をどのように捉えていますか。
IT分野で「AI以前」の時代を経験できたことは、とても貴重だったと感じています。この視点は今後失われていくもので、これからの世代の開発者は持つことができないものだと思います。
数年前、高校生だった頃に思い描いていた働き方は、今とはまったく違うものでした。現在のような強力なツールを日常的に使うことになるとは想像もしていませんでした。
今ではAIを毎日のように使っています。作業効率を高め、アウトプットの質を向上させるためのツールとして活用していますが、それだけでなく、学習スピードを大きく引き上げてくれる存在でもあります。
もちろん、AIから得た知識をそのまま受け入れるのではなく、論文や技術資料を読みながら検証することは不可欠です。ただ、それでも学習曲線が格段に速くなっているのは間違いありません。
ジュニア開発者はAIに置き換えられるのか
– MUSEではAIをどのように捉え、日常業務に取り入れていますか。
正直に言うと、最初はAIの登場によって仕事を見つけるのが難しくなるのではないかと不安に感じていました。AIは日々指数関数的に進化しているからです。
かつては「2年ごとに半導体のトランジスタ数が倍増する」というムーアの法則が技術進歩の象徴でしたが、現在ではAIモデルの学習に使われる計算能力は約6か月ごとに倍増しており、そのスピードはさらに速くなっています。

近い将来、AIはジュニア開発者だけでなく、数年の経験を持つエンジニアの仕事も代替できるレベルに達する可能性があると思います。ただし、人間による監督は今後も不可欠です。
AIは仕事を奪うのではなく、仕事のあり方を変えていくものだと考えています。これは過去の多くの職業でも起きてきたことです。
国による違いはあるのか
– 日本で働く中で、イタリアとの違いを感じることはありますか。
AIの受け止め方や活用方法については、国による大きな違いは感じていません。イタリアでIT分野に従事している友人と話しても、使い方や業界への影響に大きな差はないという認識で一致しました。
また、インターネット上には多くの人が経験やノウハウを共有しており、自分の考え方やAIの活用方法に共感できるケースも多くあります。
AIをどう学習と成長に活かすか
– 日々の業務でAIをどのように使っていますか。
私にとってAIは、進捗やアイデア、課題を共有できる「同僚」のような存在です。
まず、自分なりに解決策を考えます。そのうえで実装に入る前に、設計内容と意思決定の理由をAIに共有し、意見を求めたり、逆に質問を投げてもらったりします。
こうすることで、別の視点からの気づきが得られたり、解決策を改善するヒントが見えてきます。その後もAIと議論を重ねながら課題を整理し、最初のドラフトを作ります。
そして最後に、そのドラフトをチームやより経験豊富な上司に共有します。
AIをシニアの同僚のように扱いながら、実際のチームメンバーからも学ぶ。この両方を組み合わせることが、最も効率よく知識を吸収する方法だと考えています。
MUSEにおけるAI活用
– MUSEではどのような思想でAIを導入していますか。
MUSEには、社員一人ひとりがより効率的かつ高い品質で仕事に取り組めるよう、必要なツールを積極的に取り入れていく文化があります。AIもその一つとして、日々の開発業務の中で自然に活用されています。
近年はAIの進化に伴い、開発のあり方や求められるスキルが大きく変化しており、ジュニア層の採用に対する考え方についてもさまざまな議論が見られます。こうした流れについては、AWSのCEOであるマット・ガーマン氏も言及しています。
その中でMUSEは、AIを前提とした新しい開発スタイルに適応しながら、エンジニアが継続的に成長できる環境づくりを重視しています。特に、若手エンジニアにとっては、AIを活用しながら学習と実務を高速で回していける環境が重要だと考えています。
AIを単なる効率化の手段としてではなく、エンジニアの能力を拡張し、ロボティクスの可能性を広げるためのパートナーとして活用している点が、MUSEの特徴だと感じています。
こうした環境の中で働けていることを、とても魅力的に感じています。
参考文献
1: https://digitaleconomy.stanford.edu/publication/canaries-in-the-coal-mine-six-facts-about-the-recent-employment-effects-of-artificial-intelligence/
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